お経をあげるとどんなご利益があるのですか

 

「お経をあげる」と一口にいってもいろいろなあげかたがあります。朝夕日常生活の平安に対する祈りと感謝を捧げるお経から、特別の願いがあって特にお祈りをこめるお経まで、どれをとっても全てそれぞれのご利益があるのですが、いわゆる法事であげるお経についていえば、死者に読経の功徳をさしむける(え向する)死後の幸せを祈るというのが一般的な考え方です。

しかしお経をあげることのもとの意味は、お経を読んだりおぼえたりすることによって仏教の要点(法要)を学ぶことにあるのですから、もともとその功徳はお経をあげる人自体のものであったはずです。

ところがお経をあげることがやがて修業の一つとなり、自分の信ずるところにしたがって仏さまをお迎えし、その徳をたたえ、大切な教義の要点を述ベ、目的にしたがって功徳をえ向する対象をさだめ、仏さまに感謝して、お帰りを願うというような形式がととのえられてくると、そのご利益はあらゆる方面が考えられ、最後にはその功徳をすペての人に施すことが付け加えられるところまで考えが進んできています。

どんなご利益があるかは、ひとに昔の例を聞いてみるのではなくて、あなたが自分の眼で見、心で読み、身を以て実践して下さい。お経が決して坊さんだけのものではなく、そのご利益の絶大なことが直ぐわかると思います。

◎人間のなかにありて、彼岸にいたる者はすくなし。此岸にある人々は、ただ岸にそいて走るのみなり(法句経)



お彼岸にはなぜ「おはぎ」をそなえるのでしよう


喪中はいつまでお宮さんに行ってはいけないのですか


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